Pubg Mobileをノベライズ 〜 私の桃源郷 〜
PUBG MOBILEで”クルーチャレンジ”という企画が始まった時
私は”私の桃源郷”を作るためにメンバーを集めました。

発起人:Q4771(iPhone_2本指)
以下、付き合わされた人々

リア友(ipad_6本指):学生時代からの友人。知り合いの中で一番ゲームが上手かったヤツ。
EP:スト4全盛期の頃「投げ」が卑怯でない理由を教わる。やたら追求して反復練習しているイメージがあるので「ウメハラみたいなやつだな」と思った。

ヤバ美ちゃん(iPhone_4本指):私がPUBGをはじめて一番最初にDUOでマッチングした人。
EP:そのDUO戦で初ドン勝したので、私が勝手に師匠的な位置に置いている人。

Eve(端末不明:4本指):いつぞやのsquad戦でマッチングした人。
EP:ヤスナヤの本筋(関西でいう御堂筋的な)で一人で2パ(近中距離)を全滅させていたところを頼み込んでメンバーになってもらった人。
クルーチャレンジを行う条件として
・クルーチャレンジ開始時間に4人が揃っていること
・参加者の気分が乗っている時
・ボイスチャットを強要しない
・人数があぶれたらQ4771かリア友が抜けること
このルールに則って進めていきました。
実際クルーチャレンジができたのは1・2戦だけだったと思いますがトップ10入りをしたような覚えがあります。
自然と皆もちろん私自身も熱が冷めてきて、今では「やれたらやろうね」ってな感じでゲームをしています。
みんなもきっとそんな感じでしょう。
そんなメンバーが久しぶりに揃ったので、ある日に撮影した試合をノベライズしてみました。
空港のロビーにあるバーのカウンター。
そこで2人の男が腰掛けて酒を飲んでいる。
「イチローってすごいよな」
「ああ、すごい」
「機械的に野球を追求する行動って、つまり没頭が日常生活に刷り込まれていると思うんだ」
「確かに」
「それを体得する方法について考えたんだけど・・・」
リア友のストイックな話がはじまる。
彼の話に毎度興奮して聞き入るが、実際に応用・行動に移せない俺は、どこか後ろめたい感情を持っていた。
カクテルの入ったグラスを傾けながら、リア友の話に頷いているとバーの入り口から音がした。
リア友の視線を盗み、入り口を一瞥した俺は、思わず声が出てしまった。
「あ! ヤバ美さ・・Eveさん・・・!?」
「お久しぶりです」
「久しぶりすぎてブランクが心配です」
3年前。世界中の老若男女が参加させられた恐怖のゲームがあった。
4人1組に分けられた100人の参加者が、飛行機から一斉に無人島へ投げ出される。
無人島はどこかの国のようで、家や教会などが廃墟となってそのままになっている。
パラシュートで着陸した100人は、各建物に無造作に置かれている銃火器を拾い、最後の4人組になるまで他の参加者と戦いを強いられるというゲームだ。
我々はそこで同じチームだった。
「おおお! お久しぶりです!」
「元気でしたか?」
「またこの4人で集まれるとは! 嬉しいです!」
バーということを忘れて、全員が踊って喜びを表現していく。

ムカキンという民族であるリア友は、踊らずその場に立ち尽くし感涙していた。
ストイックな話とアルコールで紛れなかった”ゲームに参加させられる恐怖”が「再会」をきっかけに吹き飛んだ。
そう、これからまたあの恐怖のゲームに参加するのだ。
「準備完了!」と3人が足並みを揃えた。
俺もそれに呼応するように「スタート」した。
機内で役割を確認する。

これは前回もそうだった。
「また、オーダーお願いしますよ」
俺は今回もオーダー役になった。
俺はサトラレという妖怪をゲテモノ料理屋で食べてから、近い距離にいる人に自分の意思を伝えられるという能力があった。
祖母に聞くと「ボイスチャット」という力らしいのだが、俺は4人の絆から生まれた産物だと思い込んでいる。
「わかりました。それでは最初セヴェリーへ降ります」

「降りたらいつもの陣形を意識して各自、動いていきましょう」
「オーケー」
我々は暗黙の了解で役割が決まっている。
Q4771:オーダー・運転手・SR
リア友:アタッカー
ヤバ美ちゃん:アタッカー
EVe:自由
私を除いて全員がオーダー役ができるし、車を停める位置・移動のタイミングも悪くない。しかし「サトラレ」が私しかできないので、その役を任されている感じだ。
毎回思うのだが、自分よりも強い人が指示に従ってくれるのが謎で仕方がない。
・
・
・
・
それではいきます! 降下!
ものすごいスピードで落下していく。

後方にいる仲間から指示が飛ぶ。
他の4人組も降りてきている・・・!

セヴェリーで交戦になるぞ・・・・!
落下した俺は建物に入り武器を手に入れた。
FN SCARとmini。
近くにEveさんが降りて来てくれている。

上手くセベヴェリー内で2・2の小隊で別れられた、これで速攻ができる。
セヴェリー中央を走っている敵を確認。

即座に撃ち込み、気絶させることに成功。
敵の仲間が手当てに向かったのを確認した俺は、距離を詰めて押し切ることを選択。

「いくぞ!」
敵がいる方向へ走って向かっていく俺。
おそらく敵は手当てをしているだろう。その時、無防備になる。攻めきれるぞ。
そうなれば、相手は2人組となって4対2になれる・・・!
走りながら俺は自分のミスに気づいていなかった。
味方の武器の確認をしていないのだ。
ここで俺一人が詰めたとして、
後続するEveさんが武器を持っていなかったらどうする?
その場合向こうに3人いたら?
そもそもセヴェリー内に4人対4人の保証は?
他のチームの存在は確認した?
リア友とヤバ美ちゃんの正確な現在位置は?
・・・・・これは・・・この状況は!
倒したら危なっかしい勇者・負けたら戦犯まである、いわゆる無謀な行動である。
この選択をしての生存率はかなり低く、下手したらチーム崩壊まである選択なのだ。
しかし、ここまで来たらもう引き返せない。
家屋の塀の入り口に入り、塀の内側に目をやる。
手当てを終えて復活した2人組がそこにいた!
手当て後だ!撃てぇ!!!
ババババ・・・・!!!
5.56mmの弾がばら撒かれる。

敵1人を気絶させて、塀の外へ回避する俺。
身体中血だらけで後一発でも銃弾をくらう、いやコケただけで死ぬほどの怪我だ。
身体が酷く熱いが言うことはきく。
銃声を聞きつけた敵が塀内の家から1人出てきた。

3人いた・・・!絶対に死ぬ!!!
戦犯確定・・・・!!!
・・・・タッタッタッタ
足音・・・!?
後ろを見るとEveさんが来てくれていた。
Eveさん!!ありがとうございます!!!
加勢してくれるんですね!!
これで
①Eveさんがひとりを倒す。
②俺がもう1人を倒す。
③一度Eveさん共々引いて回復。
④残りの1人を2人で倒す。
できる・・・!できるはずだ!!
uziって銃はな。拡張マガジンをセットして35発入る。
マガジン無しだと25発。
「おじい、それがどうしたってんだい」
鼻を垂らした俺が聞く。
この25発って数はな。
防弾チョッキを来た人間に全弾撃ち切って初めて倒せる武器なんじゃよ。
だからこの銃一丁で2人を一気に倒そうと思わないようにするんじゃ。
ひとり倒したら一回リロードは忘れずにな。
なぜ今、幼少期の記憶が蘇った?
家から出てきた敵に向かって、Eveさんが銃弾を撃ち込む。
トゥルルルルルルルル!!!
仲間の危機に窓から飛び出てきた敵は呆気なく倒れた。

さすが、Eveさん!
さすがです、やっぱりuziは倒れるまでが早いですよねー!
それでは一旦引いて回復を・・・!
ううう.....uzi!!!
やばい!倒した敵の対角線上にEveさんがいる!!!
倒れた敵の後ろにAKMを持った敵がもうひとりいる! 俺がやり損ねた奴だ・・・・!
Eveさんの撃った弾は敵に当たった。
当たった敵の後ろに新たな敵AKM持ちがいる。
と言うことはAKMの弾もEveさんに当たるぞ!
この時のEveさんの弾数を想像して計算してみよう。
25発 ー 敵を倒すために撃った弾 = AKMの敵を相手にする?
いや無理無理・・・・!
ベストな方法はこれしかない・・・っ!
①俺が突っ込む
②体力が無いのですぐに倒れる
③その隙にEveさんuziリロード
④Eveさんがuziで倒す
うおおおお!!
FN SCARを乱射しながら突撃する俺。
この時、自分の体力が低すぎることを忘れていた。
ーーーーその結果。
囮にならない!
(Eveさんのリロード時間を稼げない)

AKMは装填数40発。
そしてAKMの威力は近距離で発揮される。
防弾チョッキを着ていたとしても4発の被弾で即死するレベル。
じゃあ生身なら・・・・?
おそらく、1発の弾丸で俺を倒した敵は
フルオート射撃を続けながらEveさんにエイムを合わせていく。
俺の突撃について来てくれたEveさんはチョッキを着ていると思う?
リロードし切ったuziと高威力のAKMが至近距離でぶつかったらどうなる?

トゥルルルル・・・・!!!
バリバリバリバリ・・・・!!!
Eveさんがやられた。

あたりは気絶者の海。
勝ち残ったAKMが仲間に手当てをしていく。
俺とEveさんは身体をひきづりながら塀の外へ離脱していく。

俺が突撃してから2人やられるまでの間、数十秒。
リア友、ヤバ美ちゃんペアの現在位置から約300m以上離れている。

俺はサトラレを使ってリア友たちに「敵は手当てをしています」と報告するが、この距離の離れ方は「いやぁ、無理です 笑」と返ってきても仕方のないほどだ。
サトラレを使って報告したこと自体が身勝手な要請に思えて泣けてくる。
Eveさん共々、薄くなっていく意識。終わった。
段々と目の前が真っ暗になっていった。
続く。
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